ラズパイを使った物流・製造現場の低コストバーコードリーダー

2025.03.05

IoT実現にはデジタル化が必須

 

パソコンやスマホなどのコンピュータ機器だけでなく、機械部品やセンサーなどそれまでインターネットに接続していなかった「モノ」をネットワーク接続して、そこで得られる情報をリアルタイムに収集、処理、分析することで効率化や最適化などを行う技術のIoT。その利用は工場などでの製造状況や在庫状況、異常値の検知といったことだけでなく、農業では気温や気圧の情報を利用して栽培管理に利用されたり、トレーサビリティ実現のためのツールとして活用されています。

 

そのIoTの必須条件はデジタル化。ネットワークに接続して現場の情報を受送信するためにはデジタル化は絶対条件となります。しかし、実作業にはデジタル化されていないことが多々あります。商品の納品時に同梱する納品書、製造者や製造日時の情報、手書きされた商品タグなど、そのままではデジタル化するのに人手が必要(エクセルに入力する作業など)となってしまいます。それは単に効率が悪いだけでなくミス入力というリスクも存在します。

 

IoT実現ツールとしてのバーコード

 

そこで登場するのがセンサー、バーコードやRFIDといったIoTの要素技術たちです。その中でも特にバーコードやQRコードは「世界的に規格化されている」「バーコードをシンボル化して印刷するだけなので低コスト」「活用事例が多い」ということもあって広く普及しています。ただ印刷されているものだけに、中には運搬途中で印刷部分が擦り切れてしまったり、汚れてしまったり、皺が入ってしまったりしてリーダーで読みにくかったり読めなかったりする場合があるのも事実。

 

低コスト化のニーズ

 

そうした読みにくいバーコードでもちゃんと読めるように高性能なバーコードリーダー、ハンディターミナルといった専用機器が存在し、実際に製造・流通現場では多く活用されています。ただ専用機だけに1台あたりの価格が高価で、大規模な現場で利用する場合にはそのコストが重荷になりがちです。現在では市販のスマホを使ってバーコードリーダーやQRコードリーダーの機能を持たせるアプリも多く登場していますが、コスト対策の1つとしてスマホアプリを活用したバーコードリーダーが物流現場などでも使われ出しています。もちろんスマホアプリでもアプリ開発の費用が必要となりますが、1つ開発してしまえば複数のスマホにインストールして利用ができます。それに最近のスマホはカメラ部分も含めて高性能なものが多く、安価なものでも十分に耐えうる性能を有しています。

 

さらに低コストなバーコード読取りツール

 

最近ではスマホアプリよりもさらに低コストで導入できるラズパイを使ったバーコードリーダーが登場してきました。ラズパイ(正式名称はRaspberry Pi)はシングルボードコンピュータの代表格商品です。そもそもは教育用コンピュータとして開発されたもののようですが、今ではその範囲を超えて産業界でも利用され出してきました。その特徴は何と言っても「1台数千円から」という安さ。しかもWi-Fi、LAN、Bluetoothでのネット接続ができるだけでなく、カメラも簡単に接続できる優れモノです。ラズパイにカメラを接続して読み取ったバーコードやQRコードをライブラリ(ソフトウエア)で処理しデータ化、サーバーで管理すれば比較的安価なIoTシステムが出来上がるというわけです。

 

肝はライブラリの性能とチューニング

 

工場や倉庫に納品される荷物には商品や納品書、箱などに納品元で印刷されたバーコードが印刷されていますが、納入業者によって使われているバーコードが違う場合もあり、そうなるとラズパイで複数のバーコードに対応する必要が出てきます。それが出来ないと全ての納品業者にバーコードのフォーマットを共通化してくれるよう依頼をする必要が出て来てしまいますが、それをすれば納品業者側の負担になってしまいます。このためライブラリ側がそうした複数のバーコードの解析に対応している必要性が重要になってきます。また既述したようにかすれたり擦り切れたりしていても読めるか、といったことも課題となります。

 

 

フリーのライブラリなどを使ってシングルボードコンピュータでバーコード読取を行う例もありますが、ラズパイをはじめとするシングルボードコンピュータはPCやスマートフォンに較べてメモリが非常に小さいなどPC端末としては低スペックな端末です。また接続するカメラとの相性などの問題も存在します。そうした課題を解消していくためには個別にチューニングなどの調整が必要になってきますが、ライブラリを提供している会社(組織)がそうした調整に対応してくれるかがラズパイバーコードリーダー導入の肝であると言ってもいいかもしれません。

 

ラズパイ対応をしているCamReader

 

当社ではラズパイでも高速に動作するよう、案件ごとに各種のチューニングを施すことで「CamReader」の読取精度・正確性・速さを実現させています。

 

<<<超速、正確なQR/バーコードリーダーライブラリ「CamReader」>>>

 

 

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※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。

 

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