「バーコード」という名前のバーコードはありません。「バーコード」は100種以上あるといわれている1次元コードのあくまで総称です。ここでは、代表的な5種類のバーコードについて、どういうつくりになっているのかを説明していきましょう。
「ジャンコード」と読みます。一般的な生活用品のほぼすべてにマーキングされています。日本で最も馴染みのある1次元コードといえるでしょう。
バーとスペースの組み合わせでデータが表現されているのですが、データの中身以外の<ここが始点だよ><ここが終点だよ><ここが中央だよ>なども、バーとスペースの組み合わせで表されます。どういう組み合わせパターンだとどんな意味になるかはバーコードによって異なり、上図はあくまでJANコードの仕様です。
JANに記録できるのは0~9の数字のみです。そして実際に記録されている数字の先頭2けたは国コードです。
JANのベースとなった規格は「EAN」(イアン、Europe Article Number)というのですが、その国コードを45または49にしたものがJAN(Japanese Article Number)の正体です。つまり、JANとEANのコード体系はまったく一緒なのです。
桁は標準で13桁ですが、8桁の短縮タイプもあります。GS1事業者コードは一般社団法人流通コードセンターが管理していますので、申請して発番してもらう必要があります。
「コードサンキュウ」と読みます。ファクトリーオートメーション分野などで使われます。
細エレメントと太エレメントの組み合わせでデータが表現されているのですが、データの中身以外の<ここが始点だよ><ここが終点だよ>なども、細エレメントと太エレメントの組み合わせなどで表されます。どういう組み合わせパターンだとどんな意味になるかはバーコードによって異なり、上図はあくまでCODE39の仕様です。
上図のとおりCODE39は数字以外にもアルファベットや記号を記録することができ、さらに桁数は無制限です。こうした特徴から品番を表現するのに用いられます。
「コードイチニッパ」と読みます。ASCII文字セット128キャラクターをすべてコード化できるためこの名がついています。公共料金収納・医療材料管理・電子部品管理などの分野で使われます。
バーとスペースの組み合わせでデータが表現されているのですが、データの中身以外の<ここが始点だよ><ここが終点だよ>なども、バーとスペースの組み合わせで表されます。どういう組み合わせパターンだとどんな意味になるかはバーコードによって異なり、上図はあくまでCODE128の仕様です。
桁数は無制限で、なおかつ効率的にデータを表現することができるバーコードですが、バーの太さが4段階あるため、それらの幅の違いを表せる印刷精度が必要になる点に要注意。
「エヌダブリュセブン」と読みます。またの名を「CODABAR」「コーダバー」とも。宅配便の配送伝票、血液管理などに使われます。
細エレメントと太エレメントの組み合わせでデータが表現されているのですが、データの中身以外の<ここが始点だよ><ここが終点だよ>なども、細エレメントと太エレメントの組み合わせなどで表されます。どういう組み合わせパターンだとどんな意味になるかはバーコードによって異なり、上図はあくまでNW-7の仕様です。
桁数は無制限ですが、数字(0~9)と6種の記号(-$:/.+)しか表現できないなど構成は比較的単純。それゆえにNW-7は古くから使われてきました。
「アイティーエフ」と読みます。日本の物流分野で使用され、段ボールに印刷されています。
ただし、ITF = 集合包装用商品コードなわけでは必ずしもなく、ITFは他にもレシートなどで使われています。集合包装用商品コードは14桁ですが、ITFの桁数は無制限です。偶数桁ならば何桁でも入れることができます。集合包装用商品コードの各桁の説明は下図をご覧ください。
細エレメントと太エレメントの組み合わせでデータが表現されているのですが、データの中身以外の<ここが始点だよ><ここが終点だよ>なども、細エレメントと太エレメントの組み合わせで表されます。どういう組み合わせパターンだとどんな意味になるかはバーコードによって異なり、上図はあくまでITFの仕様です。
1次元コードについて説明してきましたので、次節では2次元コードを説明します。
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