前節で1次元コード = バーコードについて説明しましたが、ここでは「2次元コード」とは何か? を解説します。
2次元コードの中で圧倒的に世の中に浸透しているのが「QRコード」(キューアール・コード)です。この↓ような四角のマーク、家の中でも街頭でも一度は見かけたことがあるのではないでしょうか?
・TV番組のL字型画面に表示
・商品の外装にシールで貼付
・市区町村の広報紙に印刷
・交通機関の案内板に表示
・店頭・公共施設のポスター・パンフレットに印刷
・お店のレシートに印刷
・もらった名刺に印刷
・カタログの各ページに印刷
etc…
QRコードの使われている場面といえば、ちょっと思い浮かべただけでもこれくらいあります。まさに私達の日常生活のあらゆる場面に密着しているといっていいでしょう。
馴染みがあるのはなんといってもQRコードですが、しかし2次元コードはQRコードだけではありません。QRコードの他にも、「データマトリックス」「MaxiCode」「Aztecコード」などがあります。
データマトリックス
主用途:航空、防衛、印刷媒体、米国郵便事業(USPS)
MaxiCode
主用途:物流
Aztecコード
主用途:旅行チケット、自動車登録証書
どれも、タテ方向とヨコ方向に情報を記録しているのが判りますね。タテ方向とヨコ方向の二つの次元に情報を記録しているため、「2次元コード」と呼ぶわけです。
ここで1次元コードを思い浮かべてください。1次元コードは横長のバーコードですが、あれはヨコ方向にしか情報を記録していないのでしょうか? タテにも長さがあるのに、と思いませんか?
結論からいうと、1次元コードはヨコ方向にしか情報を記録していません。たしかにタテにも一定の長さがありますが、あれは、タテ方向にある程度の長さがないとバーコード読み取り機が対応しないためなのです。
※一部例外あり。
1次元コードがヨコ方向のみに情報を記録するのに較べ、2次元コードはタテとヨコの組み合わせで情報を記録するため、一つのコードに埋め込める情報の量が飛躍的に増えています。その最大量は下記のとおり。
QRコード モデル2の最大容量
数字:7089字
英数字:4296字
バイナリ:2953バイト
漢字:1817文字
QRコードといえば『スマートフォンアプリで読み取るとURLが表示され、そのWebページにアクセスできる』ものと認識している人が多いと思いますが、必ずしもURLだけとは限らない、ということが判りますね。
また逆に、同じ情報量であればバーコードの約1/10ほどの大きさでデータを表現できます。
そんなQRコードですが、生まれたのは1994年、開発したのは株式会社デンソーウェーブ。民間企業が開発・特許保有しているわけですが、技術特許使用料は徴収されておりません。誰もが自由に作り、使うことができます。フリー戦略が功を奏してここまで一般化したのでしょうね。
※本コラムに掲載した商品名、サービス名、会社名またはロゴマークは、各社の商標、登録商標もしくは商号です。
※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
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